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  • 執筆者の写真さん しも

【GHW②(6/26)「多重迷走神経理論―講義編」レポート】


こんにちは!グローハッピーのクボハハです。

店先でかわいい桃を発見!桃の季節になったのですね。みなさん、いかがお過ごしですか?

先週末に今年第二弾となる多重迷走神経理論(2週連続)の第1週目―講座編が開催されました。


参加者は、養子縁組家庭や、里親の仲間たち、そして、子どもたちの支援活動に関われている方々が沖縄や長野から参加してくださいました。


第1週目の今回は、ヘネシー先生のお話し、後半少しの時間になりましたが、質疑応答の時間となりました。質問が尽きない中、時間が許す限り個々のケースに、ヘネシー先生から答えて頂きました。



「多重迷走神経理論(ポリヴェーガル理論)」と聞いて「何だろう、難しい言葉」と、思われた方もいらしたかもしれません。


私もタイトルだけを見たときは、そう思ってしまいました。しかし、先生のほっこりした説明と、分かりやすい資料のお陰で何とか理解することができました。



人間には、交感神経と副交感神経があり、体の機能を自動的に調節しています。


副交感神経には、体の基本機能をつかさどる背側迷走神経があることは知られていましたが、ポージェス博士の研究から、新たに哺乳類だけが獲得した腹側迷走神経系があるということが分かりました。


この腹側迷走神経系こそが、牙や鋭い爪を持たない哺乳類が、危機に対して共同で防衛していくことを高め、生存競争で勝ち残るために必要な力となりました。


それは、人が社会を形成し、共同生活を維持してくために大事な役割をはたしているというお話は、とても納得のいくものでした。



神経経路が形成されていく発達段階において、どのような刺激が与えられるのかで、子どものその後の人生は多く変化するそうです。胎児期、乳幼児期に安心・安全な環境を得られなかった子どもたちが、その経験から自己防衛のために様々な問題行動を起こすという、一段深い理解ができました。


子どもの行動の「うしろにあるもの」を理解することは、解決の第一歩になるのですね。



さーそこから、子どもを育てる養親さん、里親さんが、どうしたら心地よく、安全・安心を感じる生活を親子共に獲得していけるのか。どんな関わり方が、子どもの安全・安心につながるのか、次回の実践ワークショップで学べることになっています。楽しみです!



余談ですが、このポリヴェーガル理論では、心のケアをするセラピストは、一人の人としてクライアントと安心・安全な関係つくりの技術と、コミュニケーションスキルが必要とはっきりと示されているそうです。


心のケアの専門家(セラピスト、精神科医)を必要とした際に、この考え方はとても重要な基準になるなと思いました。

スキル大事です。



講座メモ:

■トラウマ的出来事を完全に予防することはできないが、サポートと処理の方法によって、心の弾力性をつけることができる! 病院は、単回性トラウマで受けた肉体的なケアが焦点。医療ソーシャルワーカーや、心理士の役割の一つは、クライアントの心的トラウマ処理を的確に支援して、心身の健康の回復をはかり、心の弾力性を強化することです。



■愛着関係がとても豊かに形成された人は、耐性領域・耐性の窓が大きくて、腹側迷走神経の支配により、交感神経と背側迷走神経がバランスよく機能している。


【トラウマの症状のチェック項目】

・お子さんの症状と比べてみてください。

☆声に抑揚がない

☆アイコンタクトが出来ず人とのつながりが難しい

☆表情が乏しい、又は怒りの表情を収められない

☆行動の統制が難しい(視覚過敏・不安・破壊的・衝動的・癇癪・過覚醒)

☆腹側迷走神経の統制が脆弱でブレーキが効かない

☆難聴、他者の口頭の指示に従うのが難しい、言葉の遅れが出る、又は聴覚過敏

☆口腔内過敏

☆触覚過敏(触れられるのを嫌う)



次回のワークショップもお楽しみに!


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