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  • 執筆者の写真Naomi Saito

2022年前半の振り返り②「里親支援・中野区のこれまでの歩み」


中野区は東京都の中ではかなり先進的な取り組みを実現しています。



前回ご紹介した要望提案の際にみなさまに配布した添付資料から紹介いたします。




今年4月からスタートした中野区児相は、設立準備フェーズのときから、中野区の子ども・里親の声を熱心に聞いてくれました。区児相のオープンにさきがけて、こんな取り組みを実現しています!




①「通学できる」一時保護所へ


② 里親証明カードの発行


③ 受診券のデザイン変更(全国初!)





① 「通学できる」一時保護所へ


東京都が運営する一時保護所では、通学は原則禁止されています。


一歩も外へ出られないことから、子どもからは「刑務所みたいだった」という声が上がっていました。


通学をサポートすることは、勉強のキャッチアップだけではなく、子どもが慣れ親しんだ先生や友達との絆を守ることを意味します。


子どもの声から、中野区児相は子どもの希望・状況に応じて通学を積極的にサポートし、子どもの「いつもの生活」を守る支援にシフトしています。





② 里親証明カードの発行


全国でもまだ取り組みが進んでいない「里親証明カード」ですが、中野区の里親子の要望から、児相開設時に発行となりました!


委託直後のパニックで泣きがちな子や、外国ルーツで外見が似ていない子どもを育てている場合、里親が「連れ去り」と勘違いされ通報されるケースがあります。


安心して養育できる環境を作るために必要なのです。


今年、厚生労働省より全国の児相に証明カードの発行を推奨する動きもでてきました。






③ 受診券のデザイン変更(全国初!)


社会的養護の子どもたちは、保険証として「受診券」というものを使用しています。


東京都が発行する受診券は、紙製のカードをパウチにしたあまりにも簡易なつくりなので、公的機関が発行したものだと認識されないことがあります。私たちのもとには、



「病院で受診を断られてしまう」(里親)


「あまりにも粗末な作りなので、友達の保険証との"見た目の違い"がストレス」(中学生&高校生の子ども)


と切実な声が寄せられました。



中野区はこうした声をもとに、全国初の事例として、中野区の健康保険証と同等のデザインのカードを採用してくれました!




以上の3点、小さなことかもしれませんが、子どもと里親の声をしっかり反映し、幸せな育ちをスムーズにする大きな変化を生み出しています。




そういったポジティブな変化を作り出すためにも、当事者の声を定期的に聴き、制度に反映する仕組みを提案させていただきました!

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