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執筆者の写真Naomi Saito

里親&養親の当事者研究-⑬

【5月25日(火) 第13回 里親と養親の当事者研究レポート】

第13回 里親&養親の当事者研究を開催しました。

ファシリテーターは向谷地悦子さん、板書はさいとうなおみでした。


参加者:10名



★今日の自己紹介★

名前・お住まい

体調・気分

コロナ渦で良かったこと、大変だったこと、発見


こんにちは!齋藤です。

今回から、当事者研究のレポートは「さいとう視点」から、個人的な感想として書いてみようと思います。参加した方や発言者としては「?」とかあるかもしれませんが、どうぞ悪しからずご理解いただければと思います。



さて、今回のテーマはビーチから参加してくれた養親さんの研究です。

参加者は10名、初めて参加してくれた養親さん&可愛い子ちゃんと一緒に研究しました。





今日の研究テーマ

「あーーーっ!!!となった時の私のトリセツ」





発達に課題のあるお子さんを養育している中で、いろいろなシンドさを感じている養親さん。

子どものニーズに合わせて引っ越ししたり、仕事をやめたり、できる限りの対応しているけれど、自分自身が感じている苦しさを理解してくれる人がいないこと、自分自身が子どもに対して「フツウ」を望んでいること、障害に対して思った以上に偏見があるということに気づいたそうです。



周囲はみんな親切にしてくれているし、かける言葉の意味も分かるのだけど、自分自身が率直に感じていることを語ることがはばかられる状況。

家族にも「みんなは親切にしてくれているんだから、そんなこと言うもんじゃないよ。殻に閉じこもらないで」と言われるけれど、この気持ちをどうしたらいいのーー!と、とても孤独感を感じていました。




本当の自分という中には、子どもに対して優しい「自分自身が受け入れられる存在の自分」と、「自分自身が受け入れられない存在の自分」というものがあって、その自分のリアルな「酷い姿」に気づいてしまった時の自己嫌悪は酷いものです。

私自身、「あーーーーっっ!」と震えるような、どうしたらいいのかわからなくなるような、抱えきれない気持になることもあります。



そんな時にどうしたらいいのだろう?

心にふたをしても「感情」が外へ飛び出してきてしまうような時、みんなどうしているのでしょうか。



参加した2家庭の方も発達の課題のある子の養育経験があり、そのお話もシェアしてもらいながら、今日のテーマをみんなで考えていきました。



誰にも言えないことは日記に書いていたという人もいれば、同居の義母に毎日8時間愚痴を言い続けたという人も(私です)。

話しても分かってもらえない気持ちを、書いて爆発させるというのは確かに名案。

私のように愚痴を何時間も義母にこぼしているよりも、人に迷惑かけませんね(笑)。



ファシリテーターの悦子さんから、べてる式の自己チェックも教えてもらいました。

精神障害のある方向けの「なつひさお自己チェック」と、それの対応方法「たなかやすお」。




■困った時の自己チェック法

《な・つ・ひ・さ・お》

な-悩んでいる、

つ-疲れている

ひ-暇なとき

さ-寂しいとき

お-お金、お腹、お薬が不足しているとき




■対処方法

《た・な・か・や・す・お》

た-食べる

な-仲間の中にはいる

か-語る、体を動かす

や-休む

す-すぐ相談、すぐ受診

お-(お金を)おろす、送ってもらう





さらに、みんなのお話の中から、里親的なチェック項目も一緒に考えてみました。



■里親的自己チェック項目

き-傷ついた時

わ-分からない時、分かってもらえない時

こ-拘っているとき

む-ムカついているとき

ぬ-抜け出せないとき

ね-眠れてないとき



■対処方法

き-聞いてみる

か-書いてみる(日記とかで爆発)

せ-専門家の言うことを聞かない

は-半眼でシンドさを眺めてみる




みんなでチェック項目と対応方法を考えてみましたが、これ里親だけでなく使えますよね。

特に盛り上がったのは、「専門家の言うことを聞かない」と「半眼でシンドさを眺めてみる」という項目。参加者みんなが大爆笑でした。

専門家の言葉は、実践の上で役に立った経験が少ない人が多かったようです。(もちろん、尊敬される専門家もいると思います。)





半眼にしてみるというのは前回の研究から生まれたアイデアですが、イラっとしたとき、シンドいときなど、半眼で乗り切ろうという考え方です。この効果的な導入の仕方は、リアルに半眼にして、その顔を鏡で見てみることです。自分が思った以上に面白い顔になっていて、一気に気分もリフレッシュ!ぜひお試しください。




■本日、受診の日と重なっていた養親さん、とても行くのがつらいということなので、受診の前に鏡で半眼を進めてみました。

先生の話を聞くのがシンドい時には思い出して!と、今日参加者のみんなで一緒に半眼をしてみました。養親さん大爆笑で「絶対思い出すね!」と言ってくれました。




今回も相談内容は割と深刻でありながら、しかし、最後は大爆笑で終えるという、楽しくて勉強になる当事者研究でした。

初めて参加してくれた方も、「こんなリアルに語っていい場所があるんだ!これからも参加します!」と感想をよせてくれました。とっても嬉しそうでよかった。

仲間がまた一人増えました。




こうやって各地で奮闘している仲間が増えていって、みんなが応援しあうようなコミュニティになったらいいなと思うさいとうでした。




次回は6月29日(火)11時から開催(オンライン)します。

興味のある方はgrowhappy.jp の「里親と養親の当事者研究」イベントページから申し込んでくださいね!


♯里親

♯養子縁組

♯当事者研究

♯発達の課題



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